お勧めキャンプ場
● vol.006 ふれいあいらんど岩泉
キャンプ場の王道を行く正統派のつくり
オートキャンプ場建設も一時代前の過熱競争の時代が去って、今は若干落ち着きを取り戻してきたが、そこで目立つのがキャンプ場同士のしのぎを削る宣伝合戦。なにしろ新しいキャンプ場が増えすぎたため、新興キャンプ場は認知を広めるだけでも大変。特徴のないキャンプ場にとっては厳しい時代になったともいえる。奇をてらったイベントや仕掛けで目立とうとするキャンプ場が増える中、ここに紹介する「ふれあいらんど岩泉」は、そういう時代の流れを計算に入れながらも、ファミリーが「安全に健康的で快適なキャンプを楽しめる」というキャンプの王道を歩む正統派キャンプ場としてデビューした。セキュリティを重視した徹底した安全管理。真摯にバリアフリーを意識して企画されたコテージ設計。充実した子供の遊具施設。常に掃除が行き届いた清潔な場内。ここでは「当たり前すぎて見失われがちそうになる」キャンプ場運営の根幹を成すルールがしっかり守られている。過当競争によって商売優先の経営方針を打ち出しているキャンプ場が多い中、こういう正統派キャンプ場の持つ信頼感が何よりも頼もしく映ってくるのも事実だ。
安心感が保証される安全な場内
キャンプ場に泊まるメリットのひとつに「安心感」がある。特にPキャンの機会が多いキャンピングカーの旅の途中などで、久しぶりにキャンプ場に入ったりするとドッと安心感がこみ上げてくるのは否めない。この「ふれあいらんど岩泉」で最初に感じたのはこの「安心感」である。通行量の多い道路際に面したキャンプ場などもあるが、ここは「道の駅・いわいずみ」の側道を入った奥まったところに入口を設定し、暗証番号で開閉するしっかりしたゲートを完備し、まずは落ち着いてキャンプを楽しめる環境を整えている。しかも岩泉町の警察所、病院、消防署などがクルマで10分圏内。食材の買い出しなどにも便利な場所に位置しながら自然味豊かな静かな山間にサイトを広げるという、まぁ理想的な立地条件を備えたキャンプ場といえる。キャンピングカーオーナーには便利な設備が豊富
テントサイトは35区画。心地よい芝生と水はけの良い駐車スペースを完備した快適サイトが広がる。全区画に15AのAC電源が供給されているが、キャンピングカーサイトは余裕の20A。駐車スペースも広く設計されている。ダンプステーションもクルマが横付けしやすい場所に確保され、モーターホームオーナーにとっては快適なキャンプ場といえる。うれしいのはトラベルトレーラーの専用サイトがあること。駐車スペースが貫通しており、トレーラーをヘッドに接続したままでも芝生側にオーニングを出してキャンプができる。帰るときはヘッドと一体でそのまま直進できる。ただし2台分地続きになっているので、トレーラーユーザーが2組かち合うと貫通駐車場のメリットは活きないかもしれない。快適さを追求したコテージ&トレーラーハウス
オートキャンプ用サイトとは別に、宿泊施設としてコテージが5棟、トレーラーハウスが3台用意されている。コテージは、グループ用とファミリー用に分かれるが、どれも食器類、寝具を完備した快適設計。基本的に食材だけを用意すれば便利に過ごせる設定になっている。中の1棟は、車イスに対応したスロープを持ち、浴室もリビングもフラットに設計されたバリアフリー対応型。トイレスペースも広く、身障者にも使いやすい気配り設計が特徴だ。しゃれた白色のイスとテーブルがデッキに配され、夏の夜などはベランダでバーベキューも可能だ。トレーラーハウスは、リビング空間の広いスライドアウト型。アメリカンモーターホームのテイストが充満しているインテリアが特徴で、コテージとはまたひと味違ったエキゾチックなキャンプが味わえる。
場内に風呂もシャワーも完備しているが、温泉気分を味わいたいのなら、岩泉町の「龍泉洞温泉ホテル」のお風呂もお薦め。予約があれば今話題の「炭風呂」にも入れる。
色とりどりの花が咲き乱れるロックガーデン
お風呂のある管理棟を含め、施設は充実している。サニタリー棟にはシャワー室、身障者用トイレ、ランドリー、コイン式給湯設備などが完備し、至れり尽くせり。給湯設備があるため秋口や冬場にも温かいお湯が享受できるのとあって女性には評判がいい。子供が遊べる環境も十分整えられている。目玉は人工ゲレンデ。人工芝の斜面をソリで滑り降りる施設で、これが子供たちの人気の的。他にも子供用遊具は豊富だ。
一方大人のためには、パークゴルフ場が整備されている。イベント用の野外ステージも設定され、キャンプシーズンには様々な催し物の企画がある。7月14日(第2土曜日)にはKiroroとトマトクラブのコンサート(当日券4,000円、前売り3,000円)。9月にはエッセイスト椎名誠氏を招くイベントが予定されている。
大人も子供も家族揃って楽しめるのは、ロックガーデン(花の広場)。管理棟の横手に形の良い岩(ロック)を厳選した庭が設定され、その岩の隙間に300種6万株の季節の花が咲き乱れる。総ての花が開花すれば見事な花園が出現する予定だが、残念ながら取材当日は開花した花が少なく、その壮麗な全体像はまだ幻の中だった。夏休みのキャンプシーズンになれば、これもキャンプ場の目玉として機能するはずだ。
キャンプ場の横を流れる小本川はアユ釣りのポイントとしても有名。ゆっくり釣り糸を垂れて「釣りキャンプ」を心ゆくまで堪能するのもいい。
このほか、入口近くには「ふるさと体験工房」があり、陶芸、ドライフラワークラフト、手作りハム・ソーセージ、アイスクリームづくりなどを体験できるようになっている。
食材&名産品
食材の調達は、クルマで7〜8分圏内の岩泉町まで。「かぎや」「たけや」など地元のスーパーが多数あり、ほとんどの食材が調達できる。時間は朝8:00頃から夜9:00ぐらいまで。また「道の駅いわいずみ」でも菓子類、海産物や山菜の加工品、地酒などが買える。
この地方の名産品としては、有名なのは「短角牛」。文字どおり角の短い牛で、肉は脂身の少ないヘルシーな品質を維持しているのが特徴。脂身が少ないといっても肉の感触はすこぶる柔らかくジューシー。素材そのものが美味しいので、炭火で軽くあぶりながら、タレを付けるのではなく塩・胡椒で食べるのがベスト。また、松茸もこの地方の名物で、季節になると新鮮なものが出そろう。
水もまた有名。近くの龍泉洞から湧く水は名水として知られており、その水を使って松茸のエキスをしぼりこんだ地酒「森の宝」も人気を呼んでいる。この龍泉洞の水は、精密ろ過処理により無菌パックされ、ミネラルウォーターや缶コーヒー、ウーロン茶などにも使われている。
龍泉洞で地底探検
キャンプ地と観光スポットがセットになっていなければ、最近のキャンパーはなかなか遠出をしないようになったが、「ふれいあいらんど岩泉」の場合は、なんといっても“日本3大鍾乳洞”のひとつといわれる龍泉洞(リュウセンドウ)を控えているのが強い。キャンプ場からクルマで10分。夏でもひんやり涼しい鍾乳洞の中には神秘的な地底湖あり、エイリアンのような奇岩あり、珍しいコウモリありで、まさに地底の世界への冒険旅行。大人も子供もそろって楽しめる。ほかに1時間圏内で、陸中海岸の浄土が浜、北山崎などの観光スポットまでドライブできる。
アクセス
盛岡市から約100km。2時間。遠いといえば遠いが、逆にいえばそれだけ都会の騒音から離れた豊かな自然環境が味わえる。また、ここにつながる国道455号は絶好のドライブコース。特に延々と連なる岩洞湖沿いの風景は実に優美。来るまでの道中も楽しめるキャンプ場だ。途中の早坂高原でのひと休みがお薦め。風情ある白樺が群生する高原の景色を堪能しつつ、ドライブインでアユの塩焼きで舌鼓。駐車場から少し奥までドライブすると、のんびり草をはむ短角牛がくつろいでいる牧草地が広がり、その彼方に岩手の山々を眺望することができる。
- 名称
- ふれいあいらんど岩泉
- 住所
- 岩手県下閉伊郡岩泉町乙茂字大向
- 電話
- 0194-22-5211
- ホームページ
- http://www.echna.ne.jp/~iwaizumi/
- 利用期間
- 4月28日〜10月下旬
- サイト
- オートキャンプ35区画(100u・芝生)AC電源(15A)付き/キャンピングカーサイト3区画(149u・芝生)AC電源(20A)付き/トレーラーサイト2区画(160u・芝生)AC電源(20A)付き/6人用コテージ3棟/10人用コテージ2棟/4人用トレーラーハウス3台
- 利用料金
- 1区画4,000円、キャンピングカー1区画6,000円、トレーラー1区画6,400円(日帰り使用は各半額)、6人用コテージ1泊6,500円、10人用コテージ1泊9,000円、トレーラーハウス1泊6,500円(加算料金として1人につき1,000円)
- 施設
- 管理棟、売店、水洗トイレ、車イス用トイレ、炊事場(コイン式給湯設備付き)、温水シャワー、家族風呂、洗面所、コインランドリー、ダンプステーション、パークゴルフ場、ロックガーデン(花の広場)、400mトラック、野外ステージ、人工ゲレンデ、体験農園他。隣接施設に「道の駅いわいずみ」あり
- 禁止事項
- ペット、打ち上げ花火、直火(炉などを使えば可)
- ゴミ
- 分別収集
- チェックイン
- 14:00
- チェックアウト
- 11:00
- 管理体制
- 管理人24時間常駐 ●管理者 岩泉町
- ACCESS
- 東北自動車道・盛岡南ICで降りて、国道4号から国道455号を宮古方面へ。岩洞湖、早坂高原を経て、「龍泉洞・岩泉」方面へ。右側に道の駅「いわいずみ」を見て、その横を入る。ICから95km。約2時間。

