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お勧めキャンプ場

● vol.007 氷川キャンプ場

山と川・両方の魅力を存分に味わえる立地


たまにはキャンピングカーを忘れ、テントキャンプの原点にチャレンジしようと思い、テントをかついで訪れたのがこの氷川キャンプ場。秩父多摩国立公園の中心駅であるJR奥多摩駅から徒歩5分弱という好立地にある。その地の利と、多彩な自然の魅力によって、この辺りには様々なアウトドア嗜好の客が集まってくる。周辺の山々への登山客や、多摩川の渓谷美を楽しむハイカー、または渓流魚釣りを楽しむ釣り人達。そういった奥多摩の観光の基点ともいえる氷川に位置するこのキャンプ場は、週末ともなれば大変な賑わいを見せる。場内には、雨天でもバーベキューを楽しめるバーベキューハウスと、宿泊施設としてログハウスやバンガローがあるので、天候に左右されることなくアウトドアを楽しむことができる。

河原に広がっているテントサイトでは、普段なら透明度の高い多摩川の清水を楽しむことができるが、今回訪れた時は丁度台風が通過した直後で増水して濁っていた。最近は河原のキャンプでの事故や水難事故が多発しており、キャンプ場のみならず利用者自身の安全管理が問われている。氷川キャンプ場での安全管理について、奥多摩総合開発の小林さんに伺ってみると「普段は安全なのですが、今日のように増水している時には川辺にロープを張ってお客さんの遊泳を禁止しています。また、7〜8月は多摩川に流れ込む水量を、衛星を使って観測しているウェザーニュースでチェックしています」とのこと。キャンプ場サイドの川の安全対策はぬかりがないようだが、むしろ問題なのは利用者の意識。危険が感じられる時はもちろん、普段の川遊びの時もキャンプ場の指示に従いたい。

氷川キャンプ場の安全対策に関して、驚いたことがもう一点ある。なんと夜中に警備員さんが、テントサイトを巡回してくれるのである。(これは夏場の繁忙日のみとのこと)主に、禁止事項である打ち上げ花火を上げているお客さんに注意したり、川に入る人が居ないか警備するのが業務のようだが、そっと炊事場に落ちているゴミを拾って掃除してくれているのも見た。氷川キャンプ場の細やかな安全対策に脱帽!

スタッフの衛生管理に支えられた驚くほど清潔な場内


氷川キャンプ場に来てまず驚いたのは、場内の清潔さである。トイレも水場も、とにかくきれいに掃除されている。その理由は、スタッフの方のこまめな清掃活動にある。特に、キャンプのお客さんがチェックアウトする朝の時間帯には、総勢10名位のスタッフの方が出て場内全域の清掃をしている様子が垣間見れた。キャンプ場の衛生管理について、小林さんにお話を伺うと「汚くしてあると、どうしてもお客様も、汚く使ってしまうものなんです。汚していいんだなぁーと、少し気が緩んでしまうのでしょうね。だから、きれいな掃除をこころがけています」。まさにその通りのお話で耳が痛い。

さらに氷川キャンプ場では「エコステーション」というゴミの収集分別所を設けて、ゴミの完全分別を徹底している。エコステーションでは、随時スタッフの方が待機していて、ビニール袋に入れて出されたゴミを、ひとつひとつ開き「生ゴミ」・「紙ビニールゴミ」・「瓶カン」の3種類に分別している。有人のゴミ置き場というのに出会ったのは初めての体験で、スタッフの方にゴミ袋を手渡すときには少なからず罪悪感を感じてしまうが、その分「きちんと分別して出さなければ!」とこちらの気も引き締まる。「でも最近は、ゴミの分別という意識がだんだんとお客さんの方に浸透してきたようです。昔は何でもひとつの袋に入れて出しちゃえ、という方が多かった。時代が変わってきましたね」。しかしゴミをもう一度人の手で分別しなおすというのは大変な手間がかかる作業な筈。「分別しないで燃やせる大型焼却機を導入するとしたら、きちんとしたダイオキシン対策を講じる必要があります。それには多大なコストがかかる。それなら、もう人の手でやってしまおう、と」その、妥協しない姿勢は、やはり自然環境に対する真摯な精神から生まれるものなのだろう。

焚火を見るとコーフンする系の方々にオススメ


氷川キャンプ場は「直火がOK」という今時珍しいキャンプ場である。(もちろんマナーを守れることが前提。夜中の大騒ぎ・危険な行為・打ち上げ花火等は禁止) これは「夜中に火を見るとナゼかコーフンする系」の人々には実に嬉しいことである。私なども「夜のキャンプ場で、気のいい仲間が集まれば、ぜひとも焚火を肴に一献…」というクチであるので、こういう風にはっきりと「OK!」だと感動的にウレシイ。ということで、焚火の炉をつくる為に、わっせわっせと河原の石を運んで手製のオリジナル焚火炉を作ることに。やはり石の間に適度な空気孔があるのが理想。そのあんばいが「理想的な炎」の生成に大きな作用を及ぼすので、結構真剣である。とは言っても「ひとつ積んではバーベキューのため〜、もひとつ積んでは晩酌のため〜!」と鼻歌まじりで運ぶのだから、重い石だって軽い、軽い。

さぁーて! 炉ができたら、備長炭でバーベキュー。「スーパー小川」で購入した焼き肉用の和牛と牛タン、そしてその近くにある八百屋さんで購入したとれたて野菜という豪華食材陣を、とにかく「焼くべし!焼くべし!」、そしてすばやく「食うべし!食うべし!」。川を渡る風は涼やかで、森の緑はしんしんと深い…、そういうロケーションで食べる食べ物のまずかろうはずはない。また1つ、キャンプの幸せを発見してしまったなぁ…と大満足の夕食だった。

そして、夜ともなれば焚火を囲んでの酒盛りが楽しい。「とにかく火を絶やすな!」を合い言葉に、薪をくべつつ、地酒「澤乃井」を酌み交わす。ふいに山間から吹き降ろす強風で、あやうく消えそうになる焚火の面倒を見ながら呑む地酒のなんとウマイことか…! 実に良い酔い…! アーヨイヨイ…! と、少し酔いも回ってきた頃になると、なぜかしんみりとしてくるのが焚火の夜の不思議なところである。どうして焚火を囲んでいると、遠い昔の、何だか優しい思い出ばかり思い出してしまうのでしょうね。もう会う事もなくなった友達のことをふいに思い出して「いつから連絡とってないんだっけなぁ…」と、過ぎた時間の長さにボー然としたりして。焚火には、何というか過ぎ去りしものを喚起させるようなところがあると思うのは私だけでしょうか。しんみりするけど、焚火があるから不思議に暖かい。というのも、焚火の夜の魅力なのかもしれない。

奥多摩ビジターセンターで木工体験


キャンプ場から徒歩3分ほどのところにある「奥多摩ビジターセンター」では、展示してあるジオラマで奥多摩の生態系を学んだり、設置してあるパソコンで奥多摩情報を調べたりすることができる。また、登山・ハイキングの案内やアドバイスもしてくれるので、登山者は是非一度立ち寄ってみるといい。また、ここでは奥多摩の樹木(アカシデ・ケヤキ・コナラ・ホオノキ・流木・ミズキ)を使っての自由木工体験が無料で行えるのも魅力のひとつで、製作したものはそのまま持ち帰ることができる。気さくなスタッフの1人、八木下さんにお話を伺いながら、是非ともチャレンジしてみよう。

ドラム缶橋を渡って奥多摩湖水上散歩を楽しむ


やはり氷川まで来たなら奥多摩湖まで足を伸ばし、有名な「ドラム缶橋」を渡ってみたい。写真では湖水は黄色く濁って写っているが、これは台風通過直後のため。普段は息をのむエメラルドグリーンに輝いているのでご安心を。渡っている途中はグラグラ揺れてちょっとスリルがあるが、まるで多摩湖の上を水上散歩しているような感覚を味わえる。特筆すべきは、橋の上からの眺め。ほぉーーー! と溜め息がもれるほど、開放感のある景色が展開する。重なりあう山と山、そして湖水のコントラスト。ここでの景色が一番美しいのは、やはり紅葉の時季だろう。

食材&名産品


食材の調達は、氷川キャンプ場を出て徒歩5分弱の奥多摩駅周辺で。奥多摩駅は「関東の駅100選」にも選ばれているレトロな雰囲気のある駅舎。「スーパー小川」では食材、酒類、簡単な日用品が手に入る。それ以外にも周辺には八百屋、精肉店等があり、買い物に不自由を感じることはないだろう。その他にも、おみやげ店、居酒屋、観光案内所があり、情報収集も可能。とにかく「徒歩圏内に必要なものがある」というのも、氷川キャンプ場の魅力かもしれない。また、キャンプ場内の売店でも、菓子等の食料品や調味料、焚火用の薪、さらにビーチボールや浮き輪といった簡単な遊具等も置いてある。

この地方の名産品として有名なのは、やはりきれいな水を利用して栽培された「ワサビ」。山菜やこんにゃく等の加工品もおみやげとして有名だ。その他にも渓流魚の加工品なども多く出回っている。そして忘れてはならないのが、地酒「澤乃井」。ウマイ。問答無用にウマイ。そのアロマは芳醇にして深く…、爽やかな風のように我が喉を通りすぎるので、ついつい…呑み過ぎてしまう。なお、地酒「澤乃井」はスーパー小川でも買えるので、是非イケル口の方々にはお試し頂きたい。(富岡)
名称
氷川キャンプ場
住所
東京都西多摩郡奥多摩町氷川702
電話
0428-83-2134
ホームページ
http://www.okutamas.co.jp/
利用期間
通年 (年末年始12月28日〜1月4日迄休業)
サイト
テントキャンプ・フリーサイト(クルマ乗り入れ不可)70張り/ロッジ(トイレ、キッチン、フトン、冷蔵庫、他)10〜35人用 合計7棟/ログハウス6〜15人用 合計12棟/バンガロー4〜15人用 合計9棟 ※直火OK
利用料金
持ち込みテント設営(河原)1名1泊700円/デイキャンプ(河原、17:00まで)1名500円 (バーベキューハウス利用1名600円・平日のみ)/ロッジ(トイレ、キッチン、フトン、他)10〜35人用 35.000〜70.000円/ログハウス6〜15人用 10.000〜30.000円/バンガロー4〜15人用 5.000〜15.000円
施設
管理棟、売店(ジュース・菓子・たばこ・調味料・ビーチボール等簡単な遊具・薪)、水洗トイレ、炊事場、温水シャワー(3分200円)、自動販売機、公衆電話、バーベキューハウス3棟、ます釣り(つかみ取り)場、隣接町営駐車場80台駐車可。※徒歩10分程のところに、温泉「もえぎの湯」あり。1人(2時間まで)700円。
禁止事項
オートキャンプ不可。ペット、打ち上げ花火、爆竹。
ゴミ
エコステーション(有人)にて完全3分別収集(生ゴミ・瓶カン・紙ビニール類)
レンタル
布団400円、毛布300円、炊飯用具(鉄板、なべ、他)500円〜、調理器具(包丁、まな板、他)200円〜。
管理体制
管理人常駐  ●管理者 奥多摩総合開発株式会社
ACCESS
※JR線利用 立川駅から青梅線で約60分で奥多摩駅到着。駅からは徒歩5分弱。※車利用 中央自動車道八王子ICを降りて国道16号を通って国道411号へ出る。国道411号を奥多摩方面へ向い、氷川交差点信号を左折して昭和橋を渡りきったらすぐ左折。中央ICからは1時間10分程で到着。
系列キャンプ場
川井キャンプ場 東京都西多摩郡奥多摩町梅沢187 0428-85-2206 ※青梅線川井駅徒歩8分