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■ 池田健一エッセー ■


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■ 作者プロフィール ■

  
      池田健一
   (いけだけんいち)

昭和25年長崎生まれ。大学卒業後、いすゞ系会社の特装車両を手掛け、その後整備士、板金などの職歴を経て、現在長崎でキャンピングカー製作を手掛ける。ウッドを多用したナチュラルな内装を特徴としたフィールドシリーズが評判となる。趣味はスキンダイビング、トランペット、リズム&ブルースなど。文明批評と豊かな詩情を織りまぜた独特のエッセイを自作のホームページに掲載して、アクセスユーザーからの注目を集めている。

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Outdoorエッセー「答えは風の中」 池田健一(カスタムプロ ホワイト)

● vol.008 夜と、たき火と、音楽と

私事になりますが、30年ほど前、就職し、初めて買った一枚のLPレコード。

C.C.R(クリーデンス、クリア、ウォーターリバイバル)の“Willy&the poor boys”(ウィリーと貧しい少年達のコンサート)
ジャケットの写真には、メンバーの一人がサイドギター、あとの3人はたらいに弦を張ったベース、洗濯板のドラム、メロディをひくのはブルースハープ(アメリカのハーモニカ)。これがかっこいい。何十年たっても頭から離れない。「夕暮時、町の隅っこではじまるよ、いつものコンサートが…」そんな出だしの曲。

それ以来、いつかやってやるぞ、そんな密かな決心を心に、でも今やもう50おじさん。家族ができた時、「そうだ、ファミリーでキャンプにでかけた時にこれをやろう」なんとかして健一と貧しいファミリーのコンサート、たき火のそばで…そんなもくろみ。息子はドラム、キーボード、カミさんはギター、さてさて私はというと、何もできない。トホホ…。一番かっこいいハーモニカでも練習するか、と思いつつ、いつのまにか計画だおれ。

それに私は音楽の世界でもまったくのマイペース。人と合わせるのは大の苦手。それでもう一度考え直し、たき火のそばで一人でやれる楽器、山や海でさっそうと弾ける楽器、そう考えて始めたのがトランペット。もう今5年目。ほぼ毎日欠かさず練習しています。

だけどですねぇ、譜面よむのがまた苦手。練習は同じ曲ばかりもう軽く1000回以上。それとですねぇ、違う曲に挑戦するともう前の曲は忘れてる。譜面にドレミを書いて「さあ、できたぞ」と思ったら、たき火の頃はもう真っ暗で譜面も見えない。こりゃ、暗記するしかないなぁと、やっとこさ暗記した曲が、ただ今4曲のみ。ところがところが…。

ほたるの光………これはお別れのイメージ。
夜明けの歌………夜明けの歌じゃ夜更けには似合わない。
サントワマミー………これまた失恋の歌
それで最後の一曲は、夜のストレンジャー。今の所この一曲のみなのでした。

毎日、工場の壁に向かって、「夜空、たき火、ミュージック」のイメージでただひたすら。家族からは「また今日もやるの?」と半分あきれられ、信じられないと思われるけど、私は楽しんでいます。

ちなみに私の独断ですが、フィールドのたき火の一番ピッタリの楽器はやっぱりハーモニカ。ポケットから引っ張り出して、たき火のそばで、思い出のグリーングラスなんか吹いたら………。

“おー、かっこいい。”

あなたも今年は挑戦してみませんか。アウトドアミュージシャン。