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■ 池田健一エッセー ■


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■ 作者プロフィール ■

  
      池田健一
   (いけだけんいち)

昭和25年長崎生まれ。大学卒業後、いすゞ系会社の特装車両を手掛け、その後整備士、板金などの職歴を経て、現在長崎でキャンピングカー製作を手掛ける。ウッドを多用したナチュラルな内装を特徴としたフィールドシリーズが評判となる。趣味はスキンダイビング、トランペット、リズム&ブルースなど。文明批評と豊かな詩情を織りまぜた独特のエッセイを自作のホームページに掲載して、アクセスユーザーからの注目を集めている。

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Outdoorエッセー「答えは風の中」 池田健一(カスタムプロ ホワイト)

● vol.011 ミッドナイト・トレイン

くらやみせまる頃、通りすぎる電車の中、昼間見えなかったのに乗っている人の顔まで、くっきり映ってきます。

不思議ですね。

あの人はどこへ帰るんだろう、家はどこかな、どんな人が待っているんだろう。くらやみと、電車の明かり、妙に心に響きます。

似たような話ですが、アメリカのベースにいる家族、何度か訪れました。日本に比べて、夜はずいぶん家の中の感じが違います。我が家は天井にでっかい蛍光灯が何本も。妙に明るい。彼らのホームは、つり下げられた三角のシェード、明かりはスポット。明と暗のコントラスト。光の輪の中に、やさしさが寄りそいます。日本、どこかに置き忘れたようです。いつのまにか。

一度昔からの夢ですが、行ってみたい所があります。小高い丘の上、まっくらな中、ほのかなランプの明かり、木のそばなんかに座っています。ずーっと遠くの、くらやみの中、ポー、ポーと汽笛の音。機関車のやさしい光、近づいてきます。じんじんと。行ってみたいのですが、どなたか、ご存じでしたら教えてください。

小高い丘の上、すぐ下を、ガタゴトガタゴト、近づいてくる、ポー、ポーと汽笛の音。白い煙。

きっと、どこかに走っていると思います。走っているはずです。もし、そんな場所、ご存じだったら、教えてください。