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■ 池田健一エッセー ■


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■ 作者プロフィール ■

  
      池田健一
   (いけだけんいち)

昭和25年長崎生まれ。大学卒業後、いすゞ系会社の特装車両を手掛け、その後整備士、板金などの職歴を経て、現在長崎でキャンピングカー製作を手掛ける。ウッドを多用したナチュラルな内装を特徴としたフィールドシリーズが評判となる。趣味はスキンダイビング、トランペット、リズム&ブルースなど。文明批評と豊かな詩情を織りまぜた独特のエッセイを自作のホームページに掲載して、アクセスユーザーからの注目を集めている。

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Outdoorエッセー「答えは風の中」 池田健一(カスタムプロ ホワイト)

● vol.012 鉾の重さと海中スピードの法則

たまに東京へ行った帰りの飛行機。私はいつも窓側。長崎へ着くまでずっと海ばかり見ています。たまに美人のスチュワーデスさんも見ていますが…。

 海。東京から瀬戸内海、そして九州。だんだんきれいになってきます。青く青く…。それとは反対に県民所得は減っていきますが。そこで、海の青さと所得の反比例の法則発見。変なことばかり研究しています。

変な研究といえばもう一つ。これはマニアックでわかりづらいかもしれませんが、ご勘弁を。魚を鉾で突く、多分これが漁業の原点です。

「鉾の重さと海中スピードの法則」

こんな馬鹿なことを考える人まずいませんし、研究開発費も出ないでしょう。

もちろんボンベを背負い、水中銃で待ち伏せれば一発必中。でも生き物を捕るのに、道具を使ってずるいことをすべきではない。これは私のモットーです。第一、法にもふれますしね。あくまでも水中メガネとフィンとシュノーケル、これが原点。それと長い鉾。ここまではお許しを…。

大物がいそうな所まで泳いでいく。音がしないよう、波に逆らわず、すばやく、気配をさとらせず、目は海中を見渡し、めったに会えないターゲットにかける。でも、そう簡単には捕れず、一人の反省会。これだけやって捕れないのは、そうだ! 鉾が悪い。そんな結論にいたり、この研究が始まったのでした。


はじめは潜水用具店で買ったジョイント式の3mぐらいの鉾からスタート。しかしジョイント式は重くてスピードが出ない。いろいろ考え、いつかテレビで見たあの沖縄の漁師が使っていた竹を思いついた。あれがいい!

早速、山から竹を切ってきて使ってみると、かなり根元が太くなり抵抗が大きい。なかなか思うようにできない。悩んだあげく、竹屋さんに頼んでとってもらった中国の竹。これは先から根元まであまり変わらない太さ。細くて強い。でもこれもまたトラブル。何日か海の中で使っていると水中で曲がってしまう。

結局いきついたのはアルミパイプ。ウン、これでいけるかな? でもこれもまたトラブル。パイプの中の空気のために浮いてきて軌道が定まらない。海水を入れると重すぎる。パイプの中にオイルを入れて比重を海水と同じにしてみた。これでいけるはず。

いけました! それ以来ずっとこれでやってます。

鉾が落ちつくと、大物も次第にゲット。最大、マゴチ57p。エヘン!

アウトドアの変な研究に計り知れないエネルギーを費やしました。他には焼きイモの研究、まずい魚のおいしい食べ方。そうそう、焚き火もか…。

シンプルであほらしい研究ほど長く続きます。

何かやっていますか? 何だっていいんです。追いかけたら楽しいよ。じっと見つめたら、追いかけたら、…おっと美人のスチュワーデスさん、あまり見ないようにします。…反省。