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■ 池田健一エッセー ■


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■ 作者プロフィール ■

  
      池田健一
   (いけだけんいち)

昭和25年長崎生まれ。大学卒業後、いすゞ系会社の特装車両を手掛け、その後整備士、板金などの職歴を経て、現在長崎でキャンピングカー製作を手掛ける。ウッドを多用したナチュラルな内装を特徴としたフィールドシリーズが評判となる。趣味はスキンダイビング、トランペット、リズム&ブルースなど。文明批評と豊かな詩情を織りまぜた独特のエッセイを自作のホームページに掲載して、アクセスユーザーからの注目を集めている。

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Outdoorエッセー「答えは風の中」 池田健一(カスタムプロ ホワイト)

● vol.034 ゴミを出さないことで、のんびりキャンプ

 

 オートキャンプ関係者の間で、今、ゴミ処理の問題が浮上してきています。
 私の所属している日本RV協会(JRVA)でも、キャンピングカーの旅行では、ユーザーが自分の出したゴミを持ち帰るように、マナーステッカーを配布してキャンペーンを進めています。

 ゴミを持ち帰るのは、オートキャンプも含めて、登山でも、サーフィンでも、釣りでも、今までは常識のはずだったのですが、最近はどこででも、これが大問題。

 なぜなのか?
 その答えは明白です。昔は、移動手段としてクルマが普及していなかったからです。
 しかし、今は山登りでも、頂上近くまで自動車が入れるようになりましたし、海水浴場でも、大型駐車場が整備されるようになりました。

 それは、遊ぶ場所のすぐ近くにまで、大量の荷物を簡単に運べることに繋がりましたが、逆にいうと、「ゴミ予備軍」の大量発生に加担することになりました。
つまり、車社会の発達が、ゴミ問題を引き寄せたといえるでしょう。
 そのなかでも、キャンピングカーというのは「移動するハウス」ですから、用心しないと、「ゴミ運搬車」になる可能性があります。
 これはキャンピングカーを造って販売している自分も、大いに自戒するよう心がけています。

 それにしても、最近のアウトドア派は、軟弱だなぁ…と思わざるを得ません。
 20年ほど前の私は、2〜3kgあるリックサックを背負い、さらに10kg近いテントや食料を背負って、山に登っていました。

 重量の負担を軽くするためには、荷物の軽量化を図らねばなりません。
 必然的に、不用な荷物は省く習慣が身につきます。
 まず、ビン類や缶詰などは、それ自体が重いので、すべてタッパー(密閉容器)に移します。
 水の携帯も最小限。主に、旅先の駅の水飲み場や、瓦礫の湧き水を利用していました。
 どうしても、途中で飲み物を買わざるを得ないときは、紙パックに入ったものしか買いません。飲み終わっても、紙パックなら小さくたたんで持ち帰れるからです。

 とにかく、ゴミを出さない工夫をすることが、登山を楽にこなす秘訣でした。

 そうやって、体力を使う登山やサーフィンを楽しんでいたのですが、最近は、さすがにそういう遊びからも遠ざかり、今は「オートキャンプ軟弱派」を続けています。

 でも、なぜかゴミは出ません。
 やはり「持って帰るのが面倒くさい」という、かつて身についた感覚が、今も体で覚えているからでしょう。

 だからキャンプに行っても、食事は米とアジの干物、ふりかけなどがメイン。
 あとは、ヤキイモにするサツマイモと、アサリ貝などを持っていく程度です。

 ヤキイモもアサリの殻も、炭やマキで、真っ白になるまで燃やせば灰になりますから、ゴミ問題は解決。

 うちのオクサンや子供たちは、さすがに、米とふりかけでは物足らないのか、野菜や肉も持参します。
 しかし、野菜は出かける前にカットし、肉はすぐ調理できる状態にして持っていきます。
 調味料も、すべて専用のポットに入れて持参し、野外で空き瓶などにならないように心がけています。

 とにかく、身の回りを身軽にして出かけるのが、「池田流キャンプ」です。

 だから、キャンピングカーの旅でも、うちは冷蔵庫に頼りません。
 ちょっと性能の良いクーラーボックスひとつあれば十分。氷も買いません。
 代わりに、飲料水のたぐいはみな大型のペットボトルに詰め込んで、その中身自体をあらかじめ冷凍して、「氷」にしてしまいます。
 実際に、ジュースなどは、シャーベットにして、溶けるのを待ちながら、ちびちび飲んでいる方が美味しいし、楽しい。

 こうして、飲料水のたぐいをペットボトルに詰めて氷状にしてしまえば、クーラーボックスに入れておくだけで3日ぐらい持ちます。
 大型ボトルを凍らせるには、家庭用冷蔵庫では1週間ぐらいかかることがありますが、市販されている専用フリーザー(3万円くらい)を買っておけば、1日もあれば立派な氷ができあがり。
 こうしておけば、旅行前に氷を用意したり、途中で氷を購入したりする必要もありません。

 このペットボトルを氷にするアイデアは、冷蔵庫を装備したキャンピングカーのオーナーにもきっと役に立つはずです。こういうボトルを冷蔵庫内に入れておけば、冷却効果も効率よく高まります。
 ぜひお試しください。

 とにかく、不必要なものを持っていかないのが、わが家のキャンプ。だから、現地に着いてから忙しく動き回ることもありません。
 そういうグウタラな、何もしないキャンプなのですが、その方が、本当に心身とものんびりとくつろげます。
 皆様もぜひお試しください。